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実践ほいくのコツ、実例集

叱ることが保育じゃない・言葉の大切さ

いけないことをしたら、もちろん繰り返さないように教えていくのが保育士の大事な仕事ですし、「いけないこと、して欲しくないことへの注意」はほぼ毎日起こりうることです。
時には子供の心に響くように声の調子や表情を変えますね?
いつも話すときと変わらないような表情・声色で話すと幼い子供は「今、怒られている?怒られていない?」と混乱することもあります。
なので、声色や表情を変えることが必要になってくるのです。
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過去の臨床実験なのでも、乳幼児が高い声と低い声をどちらを好ましく感じているかの結果は、マザリーズを見知って分かるように、子どもは高い、抑揚の多い声を好みます。
なので、普段と違うという空気を感じてもらうためには「低く」「強い」声で話すと、怒られている雰囲気がより伝わりやすいかと思います。

必要な『叱り』、不要な『叱り』

しかし、大人であるあなたも体感してわかるように、叱られるということはそれ自体が強いストレスを発生させます。
新しいことをたくさん吸収して覚えていく乳幼児期に分別を付けるため・物事への理解や気持ちの成長の為ある程度のストレスは不可欠なのですが、過度のストレスは子供の心を傷つけ、怯えさせたり、トラウマ体験のようになってしまうこともあります。

必要な『叱り』を最小限にして、できることなら『叱らなくてよい状況』に平素は子どもをおいてあげるように心がけてください。

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親の立場でしたら、育児法はこの世に数多ありますから好きなものを選ぶと思います。
ですが、預かって育てている保育士という立場で、極端な厳しい方針を持ってしまうと、トラブルの元になるだけでなく、子どもが怯えてしまい保育士を信頼して園生活を送れなくなってしまうこともあります。

例えば・・・

遊びに飽きてブラブラしだすと、つい他児に抱きつき→そのまま押し倒して転ばせたり馬乗りになってしまうAちゃん(2歳児)
「Aちゃん!優しくね、ぎゅーは痛いよ!」と伝えますが、頻度は日和見で
増減します。
言葉が出るのがまだ遅めで、このハグも母親と毎日やっている親愛の情の現れなのですが、いささかお友達には力加減が強すぎ、泣かせてしまうこともしょっちゅうです。
他児の保護者からもたびたび苦情が出てきていて、延長保育など子どもが疲れて遊びに飽きてくる時間帯は、担当保育士も神経をピリピリさせていました。
ある日の夕方も、Aちゃんは0歳児の首を抱き寄せ一緒に倒れこんだり、同じクラスの子に強すぎるさよならのハグ・・・なかなか大荒れです。
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A先生が、怪我やクレームを心配して叱るのですが、なかなか改善の兆しの見えないAちゃんの暴走に、どんどん語気も強まり、傍目にも感情的な注意を日常的にするようになっていました。
肩を揺さぶり、怖い顔で怒鳴りつけるような感じでした。
A先生に名前を呼ばれるたびにキツイお叱りを思い出すのた、ビクッとすくんだり、余計に他児に向かっていってしまったり。
そのうち日中、お昼寝で泣いて起きるようになってしまいました。
A先生は他の保育士に対しても「Aちゃんにがっちりと叱らないからこうなっている!」と感情的に主張をし、一緒に働いている保育士もA先生の顔色を伺うようになったり、体調を崩してしまうなど、保育環境としてはどんどん悪循環が生まれてしまいました。
確かに、怪我や事故、クレームが起きるような環境は、Aちゃん以外の子にとって、安心して遊べる環境ではありません。
ですが、保育士はAちゃんの生活も楽しく安心できるものに保証する義務があります。いくら現時点で手がかかってしまうとはいえ、待遇に差をつけてはいけません。
Aちゃんが成長するために、注意を受ける機会は絶対に必要ですが、保育園の生活が、夢に見るほどきつく叱られる日常では、あまりにもAちゃんが不幸です。

対応として、『もっともっと遊ぶこと』に

Aちゃんの場合、遊びに飽きて手持ち無沙汰になっている時に、ふらふらと他児にちょっかいを出すことがわかっています。
また、お迎えに保護者が来ている他児に対し、さよならの挨拶をしたくて近づいていくこともわかっています。
なので、Aちゃんを出来るだけ遊びに誘い、ふらふら目的なく動き回らないように配慮することにしました。
ですが、あくまでも監視をするような事にはならないように、あくまでも「Aちゃんが楽しく遊びを継続できるように介助」するというところを保育士同士で情報共有しました。
Aちゃんにだけでなく、一緒に働いている保育士にも強い語気で怒鳴っていたA先生は
『注意をすることや叱ることと、怒ることは違う』
『保育は叱ることありきではない』
と、園長から指導を受けることになりました。
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子どもへの接し方でも言えますし、チームワークが重要な乳児保育では他の保育士に対しても、してほしいことやお願い事を伝えることがあります。
保育士から保育士に注意することもあるでしょう。その際にも、高ぶった感情をぶつけることは、仕事上の注意や協力要請の域を超えて、不和を生んだり、パワハラの元になってしまいます。
口から出た言葉は取り消せません。
くれぐれも子どもに対しても大人に対しても、心して欲しいと思います。