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保育園でのプライバシー・個人情報を意識を持とう!【保育士向け記事】

保育士は、他人の個人情報を非常に多く知り得る立場にいます。

名前、住所、職業や年齢、電話番号等はすぐに「あ、これって個人情報だ!」と気づきやすいのですね。

でも「え?これも守秘義務の範囲の個人情報なの!?」とびっくりするような事柄もあります。※施設や職場の方針にもよりますが…

エリー

知らなくて、うっかり漏らしてしまうということが無いようにぜひ把握をしておきましょう!

以下、実例とともに(漏れてしまう危険のあるシチュエーションとともに)紹介します。

保育園の「こんなこと」も個人情報!?

ここからは、保育園で扱う情報の、こんなものも個人情報に当てはまるという例を紹介します。

子どもの登園時間・お迎え時間

登園時間やお迎え時間がかぶっている保護者同士では、保育士が何も言わなくとも保護者が勝手に知り得ることですね。

でも「○○ちゃんはいつもこのくらいに帰りますね」と保育士が会話の中で、個人の名前を出して言ってしまうのはNGです。

登園時間とお迎え時間は、時間帯によっては延長保育時間に差しかかります。

延長保育というのは事前の申請が必要なものですし、特別延長保育ですと追加料金もかかります。

申請が必要な事柄に関わることですし、登降時間は保護者の職場からかかる距離により、保育園からある程度指定されるものです。

(延長保育が必要な子どもは、保護者の職場と保育園の距離、通勤時間を全て保育園に提出しています。

ちなみに勤務時間+移動時間よりも、あまりにも長い時間を延長保育をしてくださいと保護者が申請しても、通らない事も。

朝や帰りのお迎え・送り時間で、保護者の勤務時間もおおよそわかってしまうから、個人情報として言わない園が殆どです。

子どもの身長体重の正確な数値

どの保育園でも大体毎月、子どもの身体測定をします。

そこで得られた子ども個人の身長や体重の数値は個人情報です。

「ちょうどうちの子とお誕生日が近い○○くんは、体重どのくらいなんだろうね?」と保護者に聞かれても、正確な数値は教えてはいけません。

身長や体重は、子どもの大切な発達の情報です。

保護者が持っている母子健康手帳には、「発達曲線」というグラフがあります。これは月齢ごとの身長体重の平均値がわかるものです。

正確な数値が漏れてしまうと「あの子は発達不良なのかな」「肥満気味なのね」と知られてしまいます。

自分の子供の発達度合いを気にしている保護者も思った以上に多いものです(だからこそ周りに聞きたがったりもするんですけどね…)

また、活動量が多かったりでどうしても『やせ気味』から抜け出せない子どももいます。

決して虐待ではないのに、あまりにやせているからネグレクトを疑われるのでは…と気にする親もいます。

感染症を発症した子どもの名前を教えること

法定感染症や、感染力の強い感染症にかかった子どもが出た場合、保育園では「インフルエンザが流行しています」など掲示をすることがあります。

それを読んだ保護者から、誰がかかったの?と聞かれても、個人名を出してはいけません。

場合によっては(園の方針による)どのクラスから発症者が出たかを言うのですらNGな場合も。

感染症は、時には保護者間で「どこでもらってきたんだろう?」「あの子と遊ぶと移るから遊んじゃだめ」など、差別行動を取らせてしまう情報にもなります。

予防のためのマスク等は特に問題ないのですが、病気にかかった上に、お友達から避けられるようになってしまっては子どもも保護者も切なくなっちゃいますよね…。

また「アタマジラミ」等は、事実無根の感染原因を想像されてしまって(要因があれば誰でも移る可能性があるのに、不衛生だからだ、家がきちんとしていない、貧乏等、本当に根拠の薄いこと)保護者間が噂して、差別行動に繋がってしまうこともあるので絶対にNGです。

子どもの発達障害の有無

保育園の園児の中には、療育手帳を持っているような発達障害児もいます。

療育手帳を取得するほどではないけれど、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の疑いがあり、加配措置を受けている子もいます。

知的レベルでは、そこまで他の子と差はないけれど、アスペルガー症候群(知的障がいを伴わない自閉症の一種)だという子も。

そして、週に1度2週に1度など、専門機関で療育を受けている子もいます。

これらの情報は完全に個人情報なので、絶対に保育士は口外しないでください。

他の子どもの保護者が知り、自分の子どもに、「あの子とは遊んじゃだめ」「あの親子とは付き合わない」などの差別行動、差別意識の植え付けに繋がる恐れがあるからです。

子どものこと以外にも、保護者の個人情報も!

年度末が近づいてきますと、人事異動の情報が職員間で共有されますね。

ですが、それを保護者や子どもに言うのは、職員の個人情報漏えいですので絶対にNG。

保護者はやっぱり次の年度も、慣れ親しんだ先生に見てもらいたいなと思う人が多いです。

なので、年度末頃になると「もう○○先生はこの園で働いて長いから、そろそろ異動ですかね?」なんて、保護者が会話の中で聞いてくることがあります。

職員の人事情報は保育園の機密事項であり、保育士たちの個人情報でもあります。

もし自分が異動するのだとしても、園から発表があるまでは絶対に保護者にも子どもにも言ってはいけません。

言いたい気持ちは山々でも、組織の機密事項を漏らしてしまっては、以後働き続けるのも難しい事態にまで責任を問われることがあります。

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園によっても個人情報の線引きはある

この他にも、園や職場によってこれは言っちゃいけないというものもあると思います。

発言に気をつけるためにも、余計な会話をしないためにも、あまり保護者と馴れ合うのは良くないということなのです。

うっかりして情報を漏らしてしまわないよう、自分の発言には責任を持って、いつも個人情報は意識してくださいね。