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実践ほいくのコツ、実例集

子どもの言い分!信じることと鵜呑みにすることの違い

年中児・年長児(4~5、6歳)と接するなかで一番困ったことってなんでしょう?
私は、過去の実習で「子どもがケンカをしていたらしいが双方、もしくは周りの子の言い分が食い違い、どう仲裁に入れば良いかわからない」ということを経験しました。
自分が、ケンカの最初から様子を見て、事態の経緯を知っていれば良いのですが、年中クラスや年長クラスは、保育士が一人で見る子ども数がとても多く全部のケンカ・トラブルを最初から事態を全て把握するというのは極めて難しいです。
ですから、おのずと「当人同士に話を聞く」ということになるのですが・・・
そこは子ども。人間性は今まさに育っている真っ最中。
自分が押し通したい気持ちや、ずるいことを隠したい気持ち、色々な子どもなりの自己防衛のため、嘘をついてしまうこともあります。
または、子ども自身が事態をよく把握していなく、勘違いからケンカが始まっていることもよくあります^^;

けんかの仲裁、実例紹介

A「先生!Bくんが叩いてきた!」と半分泣き、半分怒りながら私のところへってきたAちゃん。
Bくんは、クラスの中でも体格も動きも大きい方の子でした。

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嫌だったなら言わなきゃ!もしかしたら、Aちゃんに手が当たってたのをBくんは気づいていないかもしれないよ?
A「そんなことないもん!絶対、絶対わざとだ!ぶっとばしてやる!!」
Aちゃんの興奮はまだ収まっていません。
「うん、もしわざとでもわざとじゃなくても、痛かったよね。すごく嫌だったよね!!」
私「それじゃAちゃん!!Bくんのところに言って、今からでもいいから『ぶつかってたよ、痛かったよ!』って怒った気持ち・いやだった気持ちを言いに行こう!先生も一緒に行くから、ね?」
A「うん・・・」
そして、2人でBくんのところへ行きました。
「Bくん、ちょっと聞きたいんだけどいいかな?」
B「なにー?」
私「さっきね、Aくんにぶつかったりは、しなかったかな?
B「…ぶつかってないし」※1
私「そっかー。さっきAくんがね、Bくんの手が顔に当たって痛かったみたいだよ?手がなにかにバチンと当たった覚えはない?
B「・・・・・わかんない」
私「わかんないか~。じゃあ、Bくん手が大きくて背も長いから、も・し・か・し・た・ら、なんだけどね。振り返った時とかにぶつかったかもしれないんだわー。」
B「うーん・・・。」
その頃にはAくんもすっかり泣き止んで、私とBくんの話をそばで聞いていました。そして
A「Bくん、ほっぺのこの辺りに手がぶつかったの、痛かったよ?」
とAちゃんは自分でBくんに訴えることができました。
すると、少し黙ったあとに、Bくんも「叩いてごめん」と小さい声で、でもちゃんと認めてAちゃんに謝ることができました。
私「いいよ、もうしないでね。でもさ、な~んでそんな叩いちゃったのさ?」
B「・・・ぼくが使ってたスコップ、見たらAちゃん足で踏んでて邪魔だった
私「それは嫌だったね、でも邪魔だからってそれは叩いていい?
B「・・・だめ」
私「だよね。じゃあ今度は口で言ってみてね?
B「うん。」

今度はAちゃんの方へもお話ししました。

私はBくんの話を聞き終え、今度はAちゃんに向き直りました。
私「ねぇねぇAちゃん、Bくんの使ってたスコップ踏んづけてたみたいだよ。
気づいていた?
A「気づいてなかった」
私「それが、Bくんも嫌だったんだって。Bくんには叩かないで、ちゃんと口で言ってって言っておいたから、Aちゃんも、気をつけてね?」
A「うん、解った!」
私はここでもう2人から離れました。
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Aちゃんは直後、自分からBくんのところへ行って、「さっきスコップ踏んでてごめん」と謝っていました。

すんなりいく場合ばかりではないけれど…

すんなりいく例ばかりではないですが、私は、極力片方の話だけで状況を判断しないようにしています。
そして、本当に悪意で叩いたりをしてきたのかを、決めつけないようにします。

とかく、動きが大きい子やカッとなりやすい子は、他の子から「○○くんはすぐ叩く、いやなことしてくる」と言われがちです。
ですが、それがわざとの時もあるし、○○くんなりの訴え方・自己防衛手段(先ほどの、「おもちゃを踏まれていて、いやだった」というような)ということもあります。
はたまた、全く自分の体が他人に当たったという意識がないほどパワフルに活動していた、ということもありあす。
それを、「また○○くんか」というような決めつけの態度を大人がとってしまうと○○くんの気持ちを認めてあげる味方が誰もいなくなってしまいます。
ですから、最初に私に、『誰それになにかされた』と訴えてきた子に対しても、慰めたりすると共に私はちょっと注意します。
「なんでその時に、相手の子に嫌だよ・なんでそんなことをするの?をすぐ言ったり理由を聞かないの?」と。

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当人同士が納得をしていない終わり方は、気持ちの成長にとても悪影響があると私は思います。
実習などで子どもに接すると、はっきりと自分の主張を出来る子の方が話が疎通しやすく、汲んであげやすいし気持ちもわかりやすいですよね。
ですが、おしゃべりが上手く組み立てられない子にもちゃんと自分の主張があります。
子どもを平等に見て、間違っても片方だけを穿った見方をしないように気をつけてあげてください。