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実践ほいくのコツ、実例集

イライラが収まらない!(次々他害を起こす子への方策)

保育園に子どもを通わせている保護者にとってもっとも心苦しい事、辛いこと、ってなんでしょう。
私は、

「自分の子どもが、他の子を傷つけてしまうこと」

「他の子どもに自分の子が傷つけられること」

かなと、思います。
乳児クラスですと、言葉がまだ話せず、思いを伝えられない子どもがいらいらして、噛み付くことがよくあります。
これがまたやっかいで…。打撲痕より転んだ擦り傷より、歯型が子どもの柔肌にくっきり青黒く残っている様子は保護者の胸を締め付けます。
話を、タイトルの内容に戻しますね。
とある乳児クラスでの体験をご紹介します。

他害を繰り返してしまう2歳の男の子

2歳になったばかりのある男の子がいます。
この子は、どちらかというとはっきりと言葉を出すことがまだうまくありません。
周りにたまたま、言葉の発達のいい子が数名いて、その子達は子どもながらにコミュニケーションをとり一緒に関わりをするようになってきていて、この男の子も一緒に遊びたくて輪の中に入っていくのですが…
同じ場所に(すぐ隣に)いる子を邪魔と言わんばかりに「ガブッ!」
自分が取りに向かっていたおもちゃをほかの子が先に見つけ手を伸ばすと「ガブッ!」
注意されると、そっくり返ってギャーギャーと大泣きし、全然話が聞けません。
そして、朝、一度『なんらかの理由で「がぶっ!」→叱られてギャーギャー!』を一度でもやってしまうと、その日一日ずっと「特に何もなくても傍の子に、すかさず噛み付く」要注意人物になってしまうのです。
まだなかなか言葉が出ていないからかな、と考えましたが、どうやらそれだけにしては激しい気性な気がしました。
そして気になったのが、いつでもおもちゃを口にくわえている事でした。
おうちでの様子をそれとなく聞いているうちに、

「家では、常に何かしらお菓子を口にしている」

「逆言えば、口にお菓子が入っていないことがない」

ということがわかりました。
絶対にそうとは言いませんが、大人にも当てはまるある原因が思いつきました。

この子、半ば糖質依存になってないだろうか?

甘いものに限らず、炭水化物をいつも取り続けていると、糖質に依存してしまう事があります。食べていないと、イライラしたり落ち込んだり、気持ちが不安定になるというものです。
そして口寂しいがゆえに、おやつを食べていない時にはいつもおもちゃや積み木、ブロックを口に入れているんじゃないだろうかと推測しました。
保護者にも協力をお願いし、お菓子は時間を決めて、決まった量を与えるように頼みました。
すると、徐々にですが男の子の情緒が収まっていったのです。月齢が進むにつれて、言葉も発達して出るようになり、噛み付きはかなり減っていきました。
果たして、子どもにも糖質依存があるのかは、わかりません。
ただ、甘いものの欲求というのは、本能に忠実な乳幼児には自制が出来ないもので、家庭での環境が非常に重要になってきます。
「おたくの○○くんが日に何度もクラスの他児を噛み付いて回る」という事実をできるだけショックを与えないように言い方を考えて伝え、この子のためにも・・・と理解を求めるのがベターだと思います。
もちろん、おやつやお菓子の節度を守るというのは、幼児肥満や虫歯予防にも効果がありますし。
もし、噛み付きや他害が頻発している子がいる場合には、おうちでの様子をそれとなく聞いてみる事が必要でしょう。